CASESTUDY 導入事例
【WDS2023特別企画】ダイレクトミリング事例①ジルコニアインレー
2023.09.24 更新
現在、半焼結ジルコニア材料は多くのメーカーより開発・販売されており材料の銘柄によって曲げ強度などの物性値も異なる為、当然ながら切削性も材料毎に異なります。
弊社ではこれまで多くの対応実績とノウハウ活かし、ジルコニア材料のグレードや加工対象形状に合わせた最適な加工条件を日々構築しております。
ジルコニアインレーの加工で最も多いお声として、「より薄く、チッピングなく加工したい」といったご要望にお応えするべく、我々データ・デザインがサポートしています。「どの様な工具を使ったらよいか分からない」、「どのような設定をしたら良いか分からない」そういった加工に関するご不明点は全て我々が最善案をご提案します。
焼成前の半焼結の状態でサポートピンをカットしますが、カット箇所は手作業での形態修正が必要となります。しかしインレーの場合、症例によってはⅠ級またはⅡ級の窩洞形成の症例では、CAM上でサポートピンを付与する箇所に難儀する場合があります。加工の保持のためにやむなくマージン内面側にサポートピンを立てざるを得ないケースもあるのではないでしょうか。
そこでWORKNC DENTAL内の機能では、咬合面側にピンを付与し、下記の様にマージンより内側にサポートピンを立てずに行う方法があります。
尚、任意のサポートピンに対しピンカット加工を行うこともできます。
上記の方法で焼成後の補綴物の適合調整にかかる工数を削減することが見込めます。
ジルコニアインレーのマージンを極限まで薄く、チッピングなく切削加工するには、加工機の性能は勿論、材料に対する理解と加工に使用する工具の工具径とコーティングの選択、摩耗状況などの物理的要因も前提条件として考慮する必要があります。それら物理的要因を踏まえた上で、CAM側での加工条件を構築し、実加工で得られる結果となります。
下記は歯科用CADでマージン厚みを0.03mmに設定しデザインされたインレー形状を加工した事例です。